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ソフト種別
 ■POV-Ray
 概 要
 ・第1講座  ソフトのインストール
 ・第2講座  作画準備
 ・第3講座  インスタント作画法
 ・第4講座  ノーマル宇宙背景
 ・第5講座  星雲
 ・第6講座  恒星
 ・第7講座  彗星、流星
 ・第8講座  混合、編集
 ・第9講座  惑星


地球

 これまでの講座では、宇宙の遙か彼方の星々を描いてきましたが、いよいよ身近な惑星の作画法に入ります。 今までより複雑な作画法になりますが、変動数値と完成画像の関連性を理解すれば、さほど難しくはありません。
 では、最初に基本となる地球を描いてみましょう。 下の画像をご覧下さい。 いろいろなアングルの地球を描くことができます。

■画像データA

No.1 拡大 記号式
No.1 拡大 記号式
No.1 拡大 記号式



■画像データB

No.1 拡大 記号式
No.1 拡大 記号式
No.1 拡大 記号式


 しかし、これまでのように、記号式だけで描くことはできません。 次のような地図画像データ(グローバル・モザイク画像データ)が必要です。



         地球グローバル・モザイク画像データ A (実寸:1500×768 JPEG)
              Produced by: powerforce.moo.jp  Copyright: Free
          (このデータを使用する場合は、画像名称が earthmap.jpg になります)


          地球グローバル・モザイク画像データ B (実寸:1500×768 JPEG)
              Produced by: NASA/GSFC  Copyright: NASA Copyright Free Policy
          (このデータを使用する場合は、画像名称が earthmap2.jpg になります)



この地図画像データを記号式で作成した球体に貼り付ければ「地球」の完成です。 もっとリアルで大きな地
図画像データが必 要ならば、NASAのHPを訪問して探してみてください。 では、地球画像データ A を使
用して、実際に描いてみましょう。 

 @ 地球画像データ A をDLしてマイドキュメントに保存してください。 (※記号式と同じフォルダに保存しな
   いと作画できません
 A 地球画像データ A の三つのサンプル画像の記号式をコピーして入力ステージに貼り付け、作画して下
   さい。

いかがでしょうか? サンプル画像と同じ画像が簡単に描けたはずです。

次に惑星作画の記号式を説明致します。
下図は惑星作画法の基本記号式(上図画像データA No.1)です。記号式には今までにない「カメラ」「照明」「地球」が新たに加わりました。 照明(太陽)が地球を照射し、それを撮影するカメラが必要となったわけ
です。

※惑星の基本記号式

記号式拡大


この基本記号式を理解する為に、下図の基本座標図を覚えてください。 カメラ、照明、地球の位置は下
図の通り、X・Y・Z軸の交点で表示されます。 基本記号式は、X軸0、Y軸0、Z軸−4の位置にあるカメラ
から、X軸0、Y軸0、Z軸0にある地球を撮影し、照明(太陽)はカメラの真後ろX軸0、Y軸0、Z軸−5にあ
るという内容を表しています。




では、この基本記号式をコピーして赤数字を変え、画像の変化を試してみて下さい。 変化させる数値は 0.1 から可能です。
最後の rotate の赤数字のみ 0.1 から 360 の度数範囲で変更可能です。
赤数字以外は定型パターンですので、そのままにしておいて下さい。

#declare star_count = 10000;  
#declare star_scale = 0.3;
#declare star_colour_turb = 1;
#include "GALAXY.SF"

camera {
 location <0,0,-4>
look_at <0,0,0>
}

light_source {
<0,0,-5>
color rgb 2
}

object {
sphere {<0 , 0 , 0> , 1.}
texture {
 pigment {
 image_map {
 jpeg "earthmap.jpg" map_type 1
}
}
}
 rotate <0,0,0>
finish {
 ambient 0
}
}



■ 細部説明

  それでは、各項目別に数値を変えた画像を掲示しますので、数値と変化の関連性を覚えて下さい。

 ■ カメラ




(1) カメラの位置  location <0,0,-4>  

基準画像  拡大
X軸を+方向に 拡大 X軸を - 方向に 拡大 Y軸を+方向に2.5 拡大
location <0,0,-4>
location <3,0,-4>
location <-3,0,-4>
location <0,2.5,-4>




Y軸を - 方向に 拡大
Z軸を+方向に  拡大
Z軸を - 方向に1.5 拡大
location <0,-3,-4>
location <0,0,-3>
location <0,0,-5.5>



(2) 撮影しようとする位置 look_at <0,0,0>

基準画像  拡大
X軸を+方向に1.5 拡大 X軸を - 方向に1.5 拡大 Y軸を+方向に1.5 拡大
look_at <0,0,0>
look_at <1.5,0,0>
look_at <-1.5,0,0>
look_at <0,1.5,0>




Y軸を - 方向に1.5 拡大
Z軸を+方向に3 拡大
Z軸を - 方向に3拡大
look_at <0,-1.5,0>
look_at <0,0,3> 
look_at <0,0,-3> 注


注 : X軸「0」、Y軸「0」の場合、Z軸の数値を変化させても画像の変化はありません


 ■ 照明(太陽)




(1) 照明の位置 <0,0,-5>

基準画像  拡大
X軸を+方向に10 拡大 X軸を - 方向に10 拡大 Y軸を+方向に10 拡大
<0,0,-5>
<10,0,-5>
<-10,0,-5>
<0,10,-4>




Y軸を - 方向に10 拡大
Z軸を+方向に3.7 拡大
Z軸を - 方向に100 拡大
<0,-10,-4>
location <0,0,-1.3>
location <0,0,-100> 注


注 Z軸をー方向に移動させても画像の変化はありません。


(2) color rgb 2   照度

基準画像  拡大
照度を 0.8に減少 拡大
照度を に増加 拡大

color rgb 2  
color rgb0.8
color rgb 4


 ■ 惑 星





(1) 画像データ

      jpeg "earthmap.jpg"  map_type 1

      この記号は、JPEG 仕様earthmap という名前の画像を球体に貼り付けるという意味です。
      仮にBMP 仕様moonという名前の画像を使用すると次のようになります。

     bmp "moon.bmp"  map_type 1


(2) 回転角度

    rotate <0,0,0>
         X,Y,Z


左図は回転角度の座標図です。 カメラ、照
明 に使用した位置座標図とは違います。
三軸共、正の方向から右回りに回転します。
<>内に 0.1〜360 の度数値を入力して下
さい。  各軸共、数値の前にマイナス符(−)を
冠すれば、逆方向に回転します。

カメラと違い、地球自体の回転変化ですので、
照明に左右されることがありません。

基準画像  拡大
X軸を 90°回転  拡大 X軸を -90°回転 拡大 Y軸を 90°回転 拡大
rotate <0,0,0>
rotate <90,0,0>
rotate <-90,0,0>
rotate <0,90,0>  




Y軸を -90°回転 拡大
Z軸を 90°回転 拡大
Z軸を -90°回転 拡大
地軸の傾斜  拡大
rotate <0,-90,0>
rotate <0,0,90>
rotate <0,0,-90>
rotate <0,-90,-23.5>